住宅ローン控除は、住宅購入者にとって大きな税制優遇措置です。しかし、この控除を受けるためには各種添付書類の提出が必要です。添付書類は年に一度しか使用しないため、紛失してしまうことも少なくありません。本記事では、住宅ローン控除に必要な添付書類を紛失した場合の対処法と再発行手続きについて詳しく解説します。
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住宅ローン控除とは?
住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を購入した際に、年末残高に応じて所得税から一定額を控除する制度です。この制度を活用することで、住宅購入者は税金の負担を軽減することができます。しかし、適用を受けるためには、必要な添付書類を提出する必要があります。
初年度の確定申告に必要な添付書類
書類名 | 発行元 |
---|---|
確定申告書 | 国税庁のウェブサイト(e-Taxまたは紙で申告) |
住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 税務署 |
借入金の年末残高証明書 | 住宅ローンを契約している金融機関 |
土地建物の登記事項証明書 | 法務局 |
土地建物の売買契約書または建築請負契約書 | 施工会社または不動産会社 |
耐震基準適合証明書または住宅性能評価書 | 指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、建築士事務所、住宅瑕疵担保責任保険法人 |
認定通知書 | 行政庁 |
2年目以降に必要な添付書類
会社員などであれば2年目以降、年末調整で手続きできます。その際に必要な書類について解説します。
年末調整の際に必要な書類は以下の2つです
- 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書
- 住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書
書類を紛失してしまった場合の対処法
添付書類は年に一度しか使用しないため、紛失してしまうこともあります。紛失した場合は、各書類の再発行手続きを行う必要があります。以下に、主な添付書類の再発行方法を紹介します。
住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書の再発行
「住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書」は、住宅ローンを借りている金融機関から毎年10月頃に送付されます。紛失してしまった場合は、住宅ローンを借りている金融機関に連絡して再発行を依頼しましょう。再発行には手数料がかかる場合がありますので、事前に確認しておくことが重要です。
年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書の再発行
1年目の住宅ローン控除を行うと、税務署から「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」が送付されます。この書類は残りの12年分(中古住宅等は9年分)まとめて送付されるため、紛失してしまう可能性もあります。紛失した場合は、住所地を管轄する税務署にて再発行手続きを行いましょう。申請書を作成して提出すれば、無料で再発行が可能です。
実は「電子交付」を希望していたかも!?
令和2年1月以降、e-Taxを利用して確定申告書を提出する際、住宅借入金等特別控除証明書を電子交付で受け取ることができます。対象者は平成31年1月以降に居住を開始し、電子証明書を使ってe-Taxで申告した方です。申請時に「e-Taxによる交付を希望」を選択すれば、証明書はe-Taxで受け取れます。
住宅借入金等特別控除証明書を紛失したと感じる場合、実際には電子交付を希望していたため、書面での証明書が送付されなかった可能性があります。特に、e-Taxを利用して確定申告を行っている場合、証明書は書面ではなく、e-Taxを通じて交付されることがあります。
証明書が見つからない場合、e-Taxの「通知書等」メニューから確認できます。また、書面での交付を希望する場合は、税務署に申請して切り替えも可能です。
年末調整・確定申告の際の注意点
住宅ローン控除を適用するには、1年目は確定申告を行い、2年目以降は年末調整で手続きを行います。確定申告を忘れたとしても、5年以内であれば還付が可能です。勤務先の年末調整や確定申告の前に、必要な書類が整っているか確認し、紛失している場合は早めに再発行を依頼しましょう。
書類紛失を防ぐための対策
書類の紛失を防ぐためには、以下の対策を講じることが重要です
- 保管場所を決める:重要な書類は一か所にまとめて保管し、わかりやすく整理しておきましょう。
- コピーを取る:万が一の紛失に備えて、重要書類のコピーを取っておくと安心です。
再発行は必ず行う
住宅ローン控除に必要な添付書類を紛失してしまった場合でも、再発行手続きを行うことで控除を受けることが可能です。必要な書類をしっかりと管理し、紛失した場合には迅速に再発行手続きを行いましょう。住宅ローン控除を最大限に活用するために、適切な対策と手続きを心掛けることが重要です。